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まどろみの中、見上げた空は、コンクリートの曇り空
夢を見ていた。覚めない夢を、夢見ていた
硝子越しに冬が染み渡り、夜明けの寒さに目を覚ます
何かを掴んだ気がしていた。するりと零れ落ちる夢のカケラ達
とりとめもない出来事を書き留めた夢日記
かけがえのない私の宝物
薄明かりの中見た窓の外。薔薇色の世界はモノクローム
見上げた空は、コンクリートの鉛色
世界は色を失い、私の冒険は終わりを告げる
「そろそろ冬支度、かなぁ」
勢い良くケトルが笛を奏で、蒸気の暖かさがリアリティーを取り戻してくれる
眠気覚ましに濃いめの紅茶と、カモミールシフォンの甘い香り
オルゴールの音色に包まれて、私の一日が始まった
世界が薔薇色でないならば、色鉛筆で塗りこめばいい
まどろみから覚め、見上げた空は…
いつか見た空、青に染む
ハイパーほろりすと. ~終幕~
趣味、カメラ。昨日から。
ある筋から旧式のピンホールカメラをお借りしているのだ。
まぁ、私のことなので大したことはないのだけれど。
感光するのに時間のかかるそれは、
動きのあるものに向かず、
必然的に静止物や遠景を撮ることになる。
それとて、ピントはぼやけるもので、
よく言えば心象画のような味わいがある。
今朝は高台に登り、朝特有の青い草原と海原を切り取っている。
あと20秒、あと10秒……。
「あっ……」
眼前をフェイクラットの群れが悠々と横切り、
青と赤の入り混じる抽象画に様変わり。
うん。うーん。
これもまた味わい、かなぁ。
東地区のベンダー通り
掘り出し物がないものか練り歩く
賑わう街でのウィンドウショッピングは楽しいものだ
そして、私にはもうひとつ密やかな楽しみがある
売り子ペット達の観察だ
商品と値札を手にじっと動かぬもの
かわいい仕草で顧客のハートを掴むもの
隣の売り子と噂話や雑談に興じるもの
ぐうぐうと寝息をたてているもの
売り子ペット達の動向観察は本当に飽きない
一番好きなのが、商品を売り切った彼らの表情
任務を果たしてほっとした顔は、こちらも嬉しくなる
お小遣いを手にした彼らはどこで道草を食うのか
それを想像するのもまた楽しい
丘の上で色とりどりに、はためいていた
街の子供たちが、身の丈ほどの旗を抱えてる
はためく音が草原に心地よく響く
そういえば、風のお祭りは来週だ
お祭りの供物として、旗を使った出し物がある
きっと、その予行練習なのだろう
私は、草むしりの手をとめて、微笑ましく眺めていた
羊たちも、もの珍しそうに見てる
この街も捨てたもんじゃないよね。そう思う
心に余裕があるのはいいことだ
大人たちが安全を担保しているとはいえ
子供たちが外を出歩けるのはいいことだ
少なくとも私と私の友人たちは
好き好んで誰かと争う理由など持ち合わせていない
青空の下、草むしりに勤しめる。いい世の中だ